クロスシリンダーの原理

最近、視力検査をしているにもかかわらずクロスシリンダを使えない人が多いようです。

こんな便利な道具がこの世にあるのに、もったいないことです。

クロスシリンダーは、乱視の検出・乱視軸の測定・乱視度の測定・近用眼鏡の球面測定に大変有用です。

世のバイブルにはそれぞれ解説がされていますが乱視軸測定の原理について書かれているものを知りません。

そこで乱視軸測定の原理についてページを設けます。

謝辞:基本計算式はCLメーカーM社より頂き、手を加えました。有難うございます。


今、Cyl -1.00 Ax 90 で仮枠に入っています。

±0.5のクロスシリンダー(s+0.50 c-1.00 Ax?)で、軸を測定する原理は下の図・グラフより説明されます。

グラフは、各レンズの各軸での屈折力を表している。(屈折力はマイナスシリンダー要素のみで作成してます)


合成度数の谷が軸にあたります。装用者の軸から合成軸が遠いほど残余乱視が強くなります。

ex..装用者の屈折度が s±0.00 c-1.25 Ax80 のとき、上の図1、図2で計算すると。

図1の合成度数は、s+0.207 c-1.414 Ax67.5 となりこれを装用したときの残余乱視は

                                                                                                s+0.174 c-0.599 Ax126.5 となる。

図2の合成度数は、s+0.207 c-1.414 Ax112.5 となりこれを装用したときの残余乱視は

                                                                                                s+0.594 c-1.438 Ax48.5 となる。

結果、図1の方が残余乱視が少なく視標が見やすいと成るわけです。


上の合成の計算に使用した計算式をワークシートにしました。

ダウンロード→ エクセルファイル

ネット掲載2001年8年

 

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