対数視力?

 ランドルド環単独視標の裏にその視力値が書いてありますが、その隣に赤字でもう一つ数字が書いてありますよね、これが対数視力のようです。学生の時、赤字の数字の意味が知りたくていろいろ調べても解らず、ふとグラフに書いてみたら対数のグラフに似ているのでこれを紹介します。

 弱視の視力経過を示すのに、対数視力は、少数視力(普通に使っている視力)より視角の差を反映して表現できると言うことで使われていたようですが、現在使っているところがどのくらいあるのでしょうか。


 ところでこのページでは、その赤字の数字が数学的にどんなものか検証してみようと思います。臨床的にはあまり関係ないよ。

 


 まず、少数視力の対数をとり赤字の数字と比べてみましょう。(対数の底はもちろん10です。)

少数視力 0.05 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.2 1.5 2.0
Log(視力) -1.301 -1.000 -0.699 -0.523 -0.398 -0.301 -0.222 -0.155 -0.097 -0.046 +0.000 +0.079 +0.176 +0.301
赤字の数字 0.07 0.18 0.3 0.48 0.6 0.7 0.78 0.85 0.9 0.95 1.0 1.08 1.18 1.3

 これでは似ても似つかない数字です、そこで Log(視力)+1 〔 = Log(視力×10) 〕でやり直してみましょう。

少数視力 0.05 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.2 1.5 2.0
Log(視力)+1 -0.301 +0.000 +0.301 +0.477 +0.602 +0.699 +0.778 +0.845 +0.903 +0.954 +1.000 +1.079 +1.176 +1.301
赤字の数字 0.07 0.18 0.3 0.48 0.6 0.7 0.78 0.85 0.9 0.95 1.0 1.08 1.18 1.3

 これならば似ていると言えるでしょう。

 しかし、0.05と0.1では大きく違いがでていますが、視力がゼロとかマイナスと言うわけに行かないので少し手直しをしたものと思います。どんな基準で手直ししたのでしょうか?知っている方メールを下さい。

 

ネット掲載2001年8月

 

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